第九
Posted on 12月 20th, 2009 by 世界のKITAGAWA
第九を聞いていると、年末気分が高ぶってくる。
ところで、これの第四楽章の『歓喜の歌』には、「大成功を収めたものと、優しい妻を得たものと、心を分かち合える魂と出会えたものは歓喜せよ。しかし、それができなかったものは、泣く泣くここから立ち去れ」という感じの詩がある。僕の好きな一節でもあるが、ここらへんが年末にぴったりなんであろう。
今年、納得できる仕事ができた人は、年末に第九を聞いて歓喜できるはずである。そうでなければ、神様に怒られているような気分になる。
一年の審判が気になる人はぜひ一度大音量で第九を聞いてみてはどうだろうか。
さて、ところで、音楽CDの演奏時間は74分42秒という、中途半端な時間(最近は80分というのもあるが)であるのはよく知られている事実だ。実はこの演奏時間と第九とは密接な関係がある。当初、CDの企画が決められるとき、60分にしようという声もあった。しかし、それでは第九が1枚のCDに収まりきらない。オペラの一幕も切れることがある。だが、調査の結果、74分あれば、すべての音楽の95%以上を1枚のCDに収めることができることがわかったのだという。
CDの規格を決めるとき、もし、技術者の思い込みだけで切りの良い60分が採用されていたとしたら、今頃は第九を初めとして多くの交響曲は2枚組になっていただろうし、オペラなんかも、一幕の途中でCDを入れ替えなければならなかったりしたことだろう。顧客目線、ユーザー目線というものはこういうことなのだ。


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